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2012年9月

「かぞくのくに」という映画

 松本シネマセレクトで上映予定が出たとき(7月ころ)には、それほどマークしていませんでしたが、このところ評価が急上昇し、ついにアカデミー賞外国語映画の日本代表になってしまいました。そんなこともあって、上映会場はシネマセレクトには珍しく、結構満員でした。

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 北鮮系の在日朝鮮人のある家族に実際にあった話をもとに(ヤン・ヨンヒという監督さんの家族)、多少脚色されています。ただ、そう言う事実を紹介するために・・・作られているわけではないので、「世の中にはこういうこともあるんだな」という驚きを超えた普遍的な感動や、深い堀りさげがある映画です(私も、最初は「世の中にはこういう・・・」を紹介する映画かなと誤解していました)。

 その事実とは、戦後、共産主義国家として、独立したばかりの北朝鮮は「地上の楽園」と呼ばれていたということ。そしてそこに、北鮮系の在日朝鮮人の方たちが、希望すれば帰国することができたということです。このあたり、私はギリギリ知っていますが、50代より下の方には、初めて聞く事実でしょう。

 ここからは、初めて聞く事実でした。その帰国者が、日本に一時帰国することができたという事実です(もちろん彼らにとっては、北朝鮮、日本ともに母国のような形になるので、今は便宜的に両方とも帰国と言う表現を使います)。

 映画の設定では、日本には、両親と妹(リエ)がおり、兄(ソンホ)が(妹が中心的な人物として描かれているので)、病気治療のために一時帰国します。しかし、治療が行われる前に3ヶ月という滞在期間が打ち切りとなり、急に北朝鮮への帰国命令がくだり、帰国してしまうという物語です。

 描かれているのは、政治に翻弄される個人ということであるとか、北朝鮮という独特の国の体制なのですが、それを批判するというようなところを大きくはみ出して、さっきも述べましたが、普遍的なものを取り扱おうとしているような感じがしました。

 それは「人間にとって自由とはなんなのだ」という、大きな命題です。ソンホはある特殊な指令も帯びてきています。そのためもあって、工作員のような男の監視を受けています。これはまるで、犯人も了解済みの刑事の張り込みのようないやらしい感じです。この男、演じているのは、「息もできない」のヤン・イクチョンなのですが、ものすごい存在感と、「自由とは・・・」というテーマにおいて、重要な役割を果たしています。

 国の急な決定に「こんなことはいつでもある事なんだ」と従うソンホ。特殊な指令について問いただし、「お前の立場もわかるが」という父親に、「私の立場などわかるはずがない」と爆発する場面。北朝鮮の政治体制の批判のように見せていますが、私には、日本という体制や社会に対する批判にも見えました。

 また、工作員らしき男は、ビジネスホテルに滞在してるんですが、そこに本国から一時帰国者の帰国命令についての連絡が入ります。その場面は、ベッドに寝転がってテレビ(ビジネスホテルに泊まったことがある人ならわかるんですが、たぶんアダルトな放送)を見ているところに電話があり、急に直立不動になるような、そんな場面で、一気に緊張感が走ります。

 なにか、北朝鮮の体制に従順に従っているような国民というのが、まるで、ある会社に勤めている社員のようにもダブって見えてしまって、これって、日本の会社でもありがちじゃん・・・そんな風に感じました。

 映画を見た感じ方は、人さまざまでしょうが、私は、日本という国が自由なように見えながら、そうでもない空気で溢れているような、そんな風なものも描かれているなと・・・。北朝鮮の体制と対比すると、国家体制としては自由なのですが、本当に自由なのか・・・それを問うているような、そんな気がしました。国家政策として、建前は自由だが、実質は北朝鮮とあまり変わらないのだよ・・・とでも言っているような。

 そう、岡林信康の歌の歌詞にあった「ブタ箱の中の自由」なんではないのか?韓国の詩人の金芝河の言葉にもそんな言葉がありました。

 映画のパンフのソンホとリエの表情にもそれは暗喩されています。ソンホのすべてを諦観しているような、淡々とした表情。リエの全てに苛立って、もがいているような表情。

 そんな日本を、北朝鮮の体制というある種の絶対悪と対置させることによって、強烈に逆照射している。そんな映画です。 

 映画の中で象徴的に扱われている、スーツケース。銀座かどこかの繁華街を兄妹で、ウィンドーショッピングして歩くのですが、その中で、スーツケースを売っている店に入ります。店を出てから、ソンホがリエに「あれを持って世界をまわって見聞を広めろ」みたいなことをいうのです。

 これが映画のラストシーンにつながっていく伏線で、ラストシーンはほんとになんでもない短いシーンなのですが、とんでもなく巧いラストです。「監督ぅ、やるなぁ」というようなそんなシーンになっています。これアカデミーいけるんでないかいと本気で思っています。

 

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熟議ってなんだ? 「人々の声が響き合うとき」

 続くかどうかわからないのですが、1週間に読んだ本のうち、面白かったものを紹介するコーナーを作ってみました。まちづくりに限らず、もう少し広いジャンルの本を取り上げます。1回目は熟議民主主義を唱えるジェイムズ・S・フィシュキンの著作、「人々の声が響き合うとき」です。

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 現在、日本を含めた社会を動かしている政治体制は、民主主義といわれる仕組みです。世界を見渡せば、未だこの仕組みが取り入れられていない地域もありますが、おおよそこの仕組みは有効に働いているようにみえます。しかし、著者は、この仕組みについて、まだまだ発展途上であると位置づけ、先進国における問題点から、新たに「熟議空間」を作ることを将来の民主主義への提案としています。

 先進国では、世論が形成される過程で、“自分の意見は何百万人の意見の一つに過ぎない”というジレンマから、政治に関する情報を積極的に求めようとしない「合理的無知」という状況を創出してしまとのことです。また、その影響により、世論調査というものも、市民による“その場の思いつき”の集積でしかなく、市民が政治問題について論じるとしても、たいてい自分と似通った人々と論じ合うに過ぎない。市民の持つこのような特性は、情報説得産業といわれる業界により、容易に世論操作を行われてしまう要因となると、著者は述べています。

 情報説得産業は、背景をほとんど知らない市民に対して、目立つ特定の事実だけを提供し、誤解を招くように情報の一部だけを提供し、政策のある一面を強く印象付けるような情報提供のしかたをとるわけです。このことによって、一般の市民は、かんたんに意見を操作されてしまうのですね。

 さて、このような閉塞した状況をどのように打開すべきなのでしょう。著者は、3つの要素によって考察を進めていっています。「政治参加」「平等」「熟議」の3つで、これらをどう組み合わせると、効果が上がるのかを考察します。

     政治参加と平等:これを大衆民主主義と呼んでいる。多くの人々が黙っている中、大きな声をあげる人の意見に力を与えてしまっている。偏見のない理性的な意見の交換ではなく、既に意見を確信している人物が、他のものを説得しようと発するメッセージのやり取りになって  

 しまう。

     政治参加と熟議:孤立した小集団による熟議となりやすく、熱心で筋金入りの支持者は集まるが、社会全体を代表するものとはなりにくい。

     熟議と平等:国民全体を対象にした無作為抽出と、直接対話により、政治的平等と熟議のプロセスを組み合わせていく。

 この3つの要素について考察した後、政治参加という問題を銃弾なしで平和的に権力移行をはかる競争的民主主義。愛国や正義心を持ったエリートによる熟議民主主義。住民投票に代表される加民主主義。政治参加を、裕福で高学歴の市民が集まりやすい任意のものから、無作為の参加を促す方向へと導く、熟議民主主義。これらを比較し、現在の集計的民主主義から熟議民主主義へと移行させるべきだと結論付けています。

 ところで、著者は、具体的な方法論については、論の中で多くを割いていません。かわりに訳者により、巻末に解説的に述べられている。詳細はきますが、熟議民主主義をマニュアル通り実行するといったこと自体ナンセンスなことであり、「そこも自分で考えろ」というのが著者からのメッセージといっていいでしょう。

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まちミューガイドブック 入笠山の下見と打合せ

 まちミューガイドブック入笠版は、湿原周辺の植生や花とともに、法華道という山越えの道が重要なポイントになります。この日は、山彦荘にて、法華道を再生した伊那の北原さんも交えての打合せです。大体のコース設定と取り上げるポイントを洗い出します。

 仏平峠、首切り清水、白蛇様などの昔からの史跡に、高座岩、夫婦岩、テイ沢などの法華道関係の史跡が絡みます。

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 この白蛇様はなかなか迫力があります。

 この他にも入笠山はとにかく雰囲気のいい山ですので、いろいろいいところがあります。ここなんか、一番のお気に入りですが、角度によってバックに北や中央のアルプスが見えていい景色ですよね。

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 10月に入っての取材ですが、これもできあがりが楽しみです。

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まちミューガイドブック 境地区・井戸尻の取材

 まちミューガイドブックの富士見町内での取材が始まりました。毎日何らかのまちミュー絡みがあり、非常に忙しんですが、楽しい悲鳴でもあります。

 町内では、井戸尻周辺と、蔦木宿、入笠山山頂付近、御射山神戸の4冊を作る予定でいます。今回は井戸尻周辺。まずは、境の公民館。これは、むかし村役場だったところです。たまたまいらっしゃった区長さんに内部も見せていただきました。

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 こうやって写して見ると意外に立派です。中も見れるといいなぁあって感じですが。

 井戸尻と境では、獅子の口の湧水、瀬戸観音、池生神社など見所も満載です。また、井戸尻考古館の展示と(郷土資料館も)、その周辺で縄文的な農の展開をしている八ヶ岳自然農学校など、取り上げることがいっぱい。

 池生神社も写真に撮ると趣がありますね。

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 結構石段長いんですよ。

 このあと、井戸尻考古館の取材を前に、元館長の武藤さんにインタビュー。縄文の遺跡発掘のお話をじっくりお聞きしました。

 風景や史跡だけでなく、こういった縄文の精神まで伝えられたら・・・とちょっと欲張りでしょうか?

 このあと、考古館と郷土資料館の取材を実施して、ガイドブックができていくわけです。

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まちミューガイドブック 岡谷版ゲラ

 まちミューガイドブックの岡谷版のゲラが出来上がりました。いや~ やっとここまで来たかと、感慨ひとしおです。

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 みんなでコースを検討し、実際に取材に来てもらい、一緒に歩いて、さらに内容や順序を詰めて、ここまできました。もちろん文章を書いたり、イラストを描いたりはお任せしましたが、あとは校正を残すのみとなりました。

 同時進行で、諏訪神宮寺版、井戸尻縄文版、入笠・法華道版が取材したり、準備中です。とりあえず年内は、この4冊が出来上がる予定。これを持って、さらなる○○版を作るためにスポンサーを探す予定です。

 この岡谷版は、13日山梨県の方たちを招いての、岡谷ツアーでデビューです。岡谷ツアー、40人は来るらしい。大型バスで。いきなりそんなんからスタートです。岡谷市内、近代化産業遺産を売りに観光に力を入れたいんらしいんだけど、大型バス止めるところがあまりないんだよ。それがわかっただけでも、ひとつ収穫です。

 大変だけど、こらからが、ものすご~~く楽しみであります。

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まちミューガイドブック候補 初期中山道小野宿

 まちミューガイドブック作成の候補として、前々から気になっていた初期中山道の小野宿に行ってきました。

 初期中山道というのは、徳川幕府開びゃく時に街道関係の奉行だった大久保長安が作った道で、その後大久保が失脚して、現在伝わる道に変わったものです。といっても、変更されたのは、岡谷から贄川に至る間なので、ほかは従来通りというわけです。なぜ、そうなったのかは、諸説紛々ですね。

 で、岡谷の塩尻峠の手前から、川岸の方にそれ、小野峠という峠を通り、小野にくだり、牛首峠を越えて、日出塩におりて贄川宿に至ります。

 小野という場所は、初期中山道でも廃止され、中央線の塩嶺トンネルのおかげで、特急も走る主要幹線が通っていたのが、1両編成列車が一日十本あまりという超ローカル線になってしまったという2度の憂き目を見た場所なのですね。

 ですが、このところいろいろ動きがあります。

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 これは、本陣前なのですが、「こめはなや」という農家レストランが出来、小野宿市などというイベントも行われ、活性化しています。ここでぜひ、ガイドブックを作りたいと思ったわけです。

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 こめはなやさんとは、むかしいろいろやった仲間なので、ちょっとごあいさつ。

 この日は、牛首峠を越えて、日出塩まで行きましたが、山里の風情がなかなか。

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 ここが牛首峠です。

 そして峠から、少し下ったところに、林道入口があります。ここから看板に坊主林道とあります。この先に桑崎という廃村があるのですが、そこにも行ってみたい。(^O^)。

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 これが、その林道入口の画像。

 で、日出塩の19号線への降り口は、なんとラブホ。トホホですが、仕方ない。

 そしてここに初めて初期中山道の看板が立っています。国道19号沿いですが、めちゃめちゃ目立ちません。1636324_img

 さあて、どう料理しましょうか。

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まちみゅーガイドブック 諏訪の取材

 まちミューガイドブック諏訪神宮寺の取材を実施しました。当面7冊作るので、毎月取材があり、なかなか忙しくなって来ました。作るというより作らなきゃなんないみたいな感じで。

 この日も1日で神宮寺をやっつけてしまおうということで、朝9時集合、夕方5時近くまでの強行取材。まずは大祝邸跡から。

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 取材はいつものまちミューのライターさん小林さんとイラスト担当の田中さんです。

案内役は神宮寺の原さんと御射山神戸の小林春人さん。いつものように諏訪大社談義に花が咲き、なかなか前に進まないってのがたまにきず。

 それでも、今回はそれぞれ用事も抱え、時間制限もあり、結構ハイスピードで取材できました。

 いつもの北斗神社も入っています。

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 ここで、車がはまっていて、助けてあげたのですが、なんと、芸術新潮の取材だとかで、ここを合わせて諏訪大社の特集で10月発売号で掲載されるとか。一同、最近の諏訪大社のパワースポット的なブームにちょっと驚きました。

 さて、取材はもちろん磯なみ社~小袋石~神宮寺のあとなどなど盛りだくさん。取材のまちミューの方たちも、「ここはすごい。こんなにポイントがあって、載せきれない」との感想でした。

 そんなことで、次の取材はいよいよ富士見の井戸尻だァ~~。

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実話を映画化 「あの日 あの時 愛の記憶」

 第2次世界大戦、ホロコースト絡みの映画だ。ドイツ各地にあったナチスの強制収容所から、脱走したユダヤ人などはとても多かったそうだが、ほとんど最後まで逃げられなかったとか。その中で、収容所から男女で(いわゆる恋人同士や夫婦などのカップル)脱げだしたケースも有り、そのうち数件(4件ということだ)が成功しているとのこと。そのうちの1件がこの映画化されたケース。

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 それでも、ちょっと特殊なケースで、男の方はトマシュといい、ポーランド国内のレジスタンス。女性の方はドイツに住んでいたユダヤ人ハンナだ。トマシュは、収容所内での雑務をやらされており、ちょっと特権階級(といっても収容されている)的だ。なぜ、恋愛するのか・・・なんてあたりは割愛されていて、戦争映画なのか、恋愛映画なのか、そのあたりは描写不足。事実をもとにした映画は、こういった感じで、事実を忠実におってしまい、焦点がぼやける場合が多く、これもその手の映画になってしまっている。

 それでも、戦時下におけるロードムービー風の逃亡劇には緊張感が漂い、また戦後になって、ソ連が侵攻してきて、戦争中にレジスタンスに加わっていた人達は、連行される(多分シベリア送り)場面にはポーランドの置かれた悲哀感がじゅうぶん伝わってくる。

 そして、現在は、ハンナはニューヨークで大学教授の奥さんとして、セレブに暮らしている。トマシュは後半出てくるのだけれど、ポーランドで、学校の先生(だった)。戦争が終わった時の、トマシュの母親の小さな嘘で、ハンナはトマシュが死んだものと思っていた。しかし、ふとしたきっかけで、テレビでインタビューを受けているトマシュにであってしまう。このあたりから、物語は始まり、再会へと時間が流れ始めるのだ。

 トマシュという名前は東欧(この言い方も陳腐になってしまったなぁ)にはよくある名前?なのかな。そう、「存在の耐えられない軽さ」の外科医トマシュを思い出す。あの映画は、軽さと重さの入り混じったいい映画だったなぁ。ついついそれを思い出して見てしまったのだよね、今回は。

 比べると、やっぱちょっと力不足かな。でも、レジスタンスだったトマシュは、政治的だった過去を忘れたいと思っているようだった。それは、たぶん西欧化されていく故国の状況に耐えられないのだろう、そんなふうに感じた。政治的な娘(女子大生)に対して、やたら保守的な発言などしている。

 対して、ハンナは、イライラしている自分勝手風なニューヨーカーで、過去の悲惨な体験など感じさせない。このあたりで、現代の社会に対する批判のようなものが底流に流れているのかなと、これはほんとうに私の主観だけれど、そう思った。

 そう言う意味で、なっかなかいい映画かなと。県内上映はないけど・・・と思ったら、塩尻の東座(あずまざ)というところでやるじゃん。あそこ昼間はポルノ(これもフル~~い表現だけど)やってて、時々、名画をやってるとこだよね。まあ、ポルノってのもレトロで希少価値なのだけど。

 友達のところで、セレクトのセンスがいいと聞いてたのだけれど、今、サイト見たら、これはいい。中信地方の映画環境、長野県(というより国内でも)ではピカイチになってきたねぇ。松本シネマセレクト、この東座、原村の星空の映画祭、茅野の新星劇場での動き、富士見のシネマの会(最近ご無沙汰ですが)もあるし、俗っぽいやつなら岡谷へいけばいいし、いいねぇ。

一応、サイト紹介しときます。

http://www.fromeastcinema.com/index.html

 

 

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田園再生コンクール現地調査

 御射里の会で、社団法人地域環境資源センターというところが主催する田園再生コンクールに応募したところ、最終選考に残ったとのことで、現地調査と相成りました。

 センターの研究員の富田氏と選考委員の明治大学名誉教授の井上先生の2名が来訪され、御射里の会が事業を行っている現場を視察。その後、うちの会長、役員などを交えての質疑応答。井上先生は若い頃、霧ヶ峰の入会いの調査にこられたとのことで、なんだか“諏訪ばなし”で盛り上がってしまいました。

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 このコンクール、平成20年に応募したことがあるのですが、その後、応募していませんでした。たまたま、7月に(だったかな)「応募しませんか」というメールが来たので、応募してみた感じです。

 うちの活動は、このところ、「安定期」に入ってきていて、まあ、体制は整い、あとは大きな取り組みというより、どうやってこの体制や事業を維持し、あとへつないでいくか、という局面に入ってきています。なので、熱く燃えているという場面はちょっと前だったので、こちらは迫力不足だったかも。

 そんなことで、今までの助成金獲得の際のギラギラ感というのはなくて、肩の力を抜いた感じの対応になって、かえってよかったかなと・・・。10月に本選考があり、決まるそうです。どうなりますか楽しみです。

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電気柵 これは強力かも

 新しい電気柵の工事が1週間ほど前から始まりました。御射山神戸の一里塚のあたりから始まったようなのですが、みんなが見にいって、口々に「ありゃ~すごいよ」というもので、私も見に行ってきました。

 2段になっており、下側が、羊の牧柵の目を細かくしたような感じ。上側は電気が流れるいわゆる電気柵になっています。

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 基本はこの3角の支柱が打ち込んであり、4~5本に1本の割合で、太いパイプが使われています。高さはだいたい2mくらいかな。う~~ん、これならいくらジャンプの名手シカ君でも、越えられないだろうと思いました。

 地面には、雑草対策のゴムシートが敷いてあります。まあ、至れり尽せりで、技術というかサービスの進化が見受けられます。こういうものはちっと待ってたほうがいいものが出てくるねぇ。

 結構工事も早いみたいで、うちのうらには2週間後くらいには来そうです。どれほど凄いかは、あとのお楽しみです。

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 これは、コーナー部分。この支柱、ヒツジに使えそうだなぁ~。いくらぐらいするのかなぁ。

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新しい牧草地

 集落にある耕作放棄地で、建設の残土などを入れて荒れてしまったところがありました。今までもいろいろ試してみましたが、なかなか地力がなくて、牧草ですら育ちません。今回、本当は使いたくなかったのですが、化成肥料を投入し、初期生育を確保することにしました。

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 こんな感じで、生えている草もどちらかというと、痩せた土地に生えるものが多いです。これを刈り取って、燃やし、そのあとを会員の強力なトラクターで耕耘してもらいました。ずっと天候が晴れて、乾いていたので、どうかなって感じでしたが・・・。

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 ペレニアルライグラスという種を蒔き、ジムニーを4輪駆動にして、走り回りました。

 雨よ降れと願っていましたら、夜中にそれなりの雷雨が有り、これで、2~3日すると芽が出てくるなぁと一安心。

 こうやって一枚一枚対策をしていきます。積み重ねで地域全体がキレイになっていくわけなのですね。

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カンタ!ティモール

 原村で行われた星空の映画祭のグループで、なんだか定期的に映画を上映していこうとしているようで、今回その第1回じょうえいがあり、観てきました。

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 いきなり、この傾向の映画で、正直びっくりしましたが、この手の、いわゆる「メッセージ性」の強い映画にしては、とてもよくできた映画だったので、ご紹介します。

 舞台は、かつてインドネシアだった東ティモール。何年か前に独立し、その際の虐殺などゴタゴタが、報道されていましたので、ご存知の方も多いかと思います。その独立までの出来事を取り上げながら、地域に昔から伝わる伝承や信仰などを非常にうまく組み合わせていました。独立までの弾圧や、インドネシアからの攻撃など、厳しい場面も多かったですが、昔からの暮らしを淡々と続けてきた、現地の人たち、そこから発せられるメッセージも、結構大きく届いていました。

 多分これから、その部分がどうなっていくのか?経済的な発展を目指して壊してしまうのか?それとも、何か新しい道を示してくれるのか?そこらへんをこの監督さん(非常に若い女性のようです)、これからも追い続けて、映画にしてくれると面白いかなと・・・勝手な思いを抱いてしまったわけです。

 一応、感心したのは、あまり通訳をつかわず、現地語(だと思う・・・もしかしたらポルトガル語だったのかも)で、直接インタビューしていたように見えたこと。もしそうだとしたら、なかなか素晴らしいと思います。

 途中、なぜこの地域でこのような紛争が起きてしまったのかを、かんたんに説明していましたが、やはり、先進諸国の資源争奪、インドネシアもそこを手放したくなかったことなど、まぁーありがちな原因が語られます。

 やはり、私たちの生活が豊かなのも(豊かだったといったほうがいいかも、今時)こういった国からの収奪のおかげなわけで、そのへんはしっかりとらまえて、じっくり噛み締めてみたほうがいい映画でしょう。

 日本国中でみんなが夜明けのコーヒーを飲むと、何人の子供が飢餓に陥るのかとか、ほかにもあるけれど。救いのように見える、「フェアトレード」も、実際はどうなんだかという説もありますし。もちろん国内ではコーヒー屋のマーケティングツールに成り下がっていますよね。

 現金収入を得るため、コーヒーなんか作っているので、自分たちが食べるものを作れないってこともあるし・・・。

 そんなことで、このあと、県内でも何ヶ所か上映されるようです。ぜひお出かけください。

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命の水   集落の水はどこから来るの?

 集落の中に田んぼがあって、そのあいだを用水が流れているのは、このへんで普通の風景です。山の水をそのまま使っているところもありますが、ほとんどは「灌漑」という事業として、県や町が大規模に計画して、作られています。

 御射山神戸にも「神戸汐」と言われる用水によって、農業用の水が供給されています。今回このことに詳しく、この工事を実際に行った小林さんに案内していただき、用水を実地踏査してきました。

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 神戸汐は、入笠山への町道の入口にある入笠会館(松目)のあたりの武智川から、延々と水を引いてきています。そして、これにはもうひとつカラクリがあります。

 実は、この用水は江戸時代に作られたのです。今は改修されたものが残っていますが、もともと御射山神戸が程久保川という川の利水権を与えられ、そこから引くのが地形的に難しいため、武智川から引いている形になっています。そして、程久保川の水が、武智川の神戸汐の取水口よりかなり下流に流れ込むような用水が出来ています。そこで帳尻を合わせているのです。知識としては、わかっていましたが案内してもらって初めて、合点がいくことでした。

 また、御射山神戸は天竜川水系、程久保川と武智川は富士川水系、富士見峠という分水嶺を越えてほかの水系から用水をとっているとい言うのも、全国的に非常に珍しいそうです。

 途中には、各集落、大平、松目、若宮、とちの木、木の間などへの分水があります。

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 何気なく流れているように見える水も、こういった長~~い旅をしてきてるのですね。改めて、昔の人の偉大さを・・・知りました。

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「惣菜畑」 地味な存在ですが、地元の方のこの感覚を見習いたい

 地元のお年寄りの「惣菜畑」::自家菜園::をじっくり拝見する機会がありました。おじゃましたのは70~80代の方の2つの畑。

 お一人は、原の茶屋の名取さんの畑。

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 小学校の前なので、ご存知の方も多いかと思います。この畑の中で存在感を放っているのが、エゴマ。結構たくさん作っています。ぼたもち用だとか。定年を迎えてから熱心に作り始めたそうです。もう一つは、モロヘイヤ。こちらはこの高冷地で、種取りまでしてるそうです。すごいです。

 で、なにに感動したかというと、食べ方です。作っている野菜の中で、いんげん豆が特に好きだとか。食べ方は、フライパンで塩をふって軽く炒って、冷酒のつまみにしているとか。一言「婆さんはマヨネーズやらなにやら使いたいらしいが、最近の調味料は口当たりはいいけど、飽きるさ。塩や醤油が一番。それに、野菜はいろいろいじらず、そのまんまが一番うまい」とのこと。この感覚なんですね。大事なのは。

 もうおひとかたは、信濃境の加々見さん。

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 小さいけれど、見事に耕されています。この畑では、こんにゃくが大きな顔をしているんですね。

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 もちろん、手作りこんにゃくを楽しんでいます。それと、乙事うりと乙事まめ。なんだかたくさん作っています。なぜ?? そう、みんなにおすそ分けをするためだそうです。アニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」の中でも、畑は必要な分より多めに耕すなんてことが取り上げられていましたが、それを実践されてるんですね。これもすごい。乙事うりは大好きだとかで、夏には朝昼晩、食卓にのっているそうです。

 なんていうか、Iターンの方の畑なんかが、よく雑誌で取り上げられたりしてるんですが、この感覚が、違うんですね。もちろん珍しい西洋野菜やハーブなんかがキレイに植えられていて、なんてのもいいんですが、やっぱりこの伝統的な食生活と、なんとなくリンクしている、こう言う畑が好きですね。畑から食卓が、見えてるような・・・。

 まあ、好みの問題ですが、フランス料理やマクロなんたらみたいに、素材をこねくりまわすより、とりたてトマトを丸かじりとか、きゅうりに塩でさっともんで、とかのがウマイに決まってますから。

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