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「北のカナリアたち」 さゆり様はもう美熟女の範疇を超えている

 私はいわゆる「サユリスト」ではないですが、そして、吉永小百合さんがいわゆる「演技がうまい」という女優さんでは決してないのですが、この映画はいいです。

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 ほかのサイトで、この映画のことを、原作からかけ離れた設定などと書かれている方がいますが、私はこれはこれでいいかなと思います。まあ、最近大人気の湊かなえさんですから、サスペンスの要素がいっぱい詰まっています。

 物語は、20年前の、不幸な事件に関する事柄で、それぞれの胸の内に秘めていたことを、一人ずつ「告白」していくという一種の型で、進んでいきます。それを聞くためにたどっているのは20年前の北海道の小さな島の教師(吉永)、告白していくのは、その時生徒だった子供たち(今は社会人になっている)。

 生徒だったひとりが殺人を犯してしまって逃亡している。その消息をたどりながら、その教師は島(舞台は礼文島です)までたどり着き、一気にクライマックスとなっていきます。撮影が有名なカメラマン(木村大作とかクレジットが)とのことで、自然の描写がなかなか素晴らしい。ベタな風景、例えばお隣の島の利尻岳が、海の中から画面いっぱいに、ズド~~ンとそそり立つような風景を、迫力満点で撮ってくれています。

 まあ、年をとって涙腺がゆるくなったんでしょうが、正直緩みっぱなしでした。題材にも、なにげなく、このところ、日本映画で積極的に取り上げられている地方の疲弊(サウダーヂ、悪人、川の底からこんにちはなどなど)が織り込んであって、物寂しい雰囲気たっぷりです。

 また、助演の子供たちが演技派ぞろいで、中でも小池栄子が達者になっていたので、ちょっと驚きでした。宮崎あおいなどは小百合様を食ってましたよね。それと、森山未來の「怪演」。「その街のこども」で見せたシティボーイ風の若者とは、正反対の役どころを、見事にこなしていました。おそるべし。

 20年前を演じる子役も皆歌がうまく、澄んだ声で、これも感動ものです。純粋・純朴な子供の心が、社会に揉まれてどんな風になっていくのかというのも見所です。

 このところ、若い作家に力のある人が増えてきて、湊かなえもそうですが、「桐島~」の朝井リョウとか「ふがいない~」の窪美澄とか、映画化されて、より個性を発揮する小説が増えていますね。日本映画はますます面白くなるに違いないです。

 ところで、この映画、東映60周年記念作品なんですが、TBS60周年記念と比べると・・・さすが映画というものをよくわかってらっしゃる・・・・と言わざるを得ません、正直なところ。

 だけどさぁ~、チラシでも見るとおり、美熟女という範疇を超えてるんですよね~。みかたによっちゃあ、この美形さは、なんだか「ドール」(なんのことかわからない方はスルーしてください)みたいで・・・。67歳とは思えません。すごいです。

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