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「愛について ある土曜日の面会室」 

 これ、非常に良く出来てます。僕らがフランス映画に抱いていた、おしゃれで、それでいてどうでもいいようなことを、延々と、洒落た言い回しで表現していき、根底には哲学的な意味が込められていて実は難解・・・みたいなイメージは、このところ変質をとげてきています。昨今とみに感じます。

Photo_2 

 この映画も、その昨今のフランス映画だと思います。舞台はマルセイユ。冒頭に、ある女性が泣き叫んでいる場面が出てきます。なんとなく、ですが、刑務所の面会に並んでいる人達の列であることが匂わされます。で、この女性が主人公なんだな・・・と思ってみていると、これが違うんですね・・・。その女性をわき目で見ながら、通り過ぎていく「通行人」の中に主人公3人(3つのストーリーが並行して進んでいきます)が紛れてんですね。正確には登場人物4人なのですが。

 そう、全体が、伏線のような映画なんです。そしてその伏線が、ある土曜日の面会室に向かって収束していくんです。それで、最後の描写で、冒頭の泣き叫んでいた女性が「通行人」であることが明らかになるんです。カメラの目線も、下から目線が、上から目線に変わっていて、思わずうならされました。

 そして、底流に流れるのは、やはり移民、若者の失業、ゲイへの差別、犯罪組織(のような存在)、旧植民地(アルジェリア)との関係・・・そういった闇なんですね。フランス映画はこの闇にはまって出られなくなってるのかしらん・・・そんな風にも思いました。前よりもずっと直截的に取り上げているような・・・そんな風にも感じました。

 とってもよかった。お勧めです。

 

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