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成長した娘に会ったような・・・ 「最終目的地」

 ピーター・キャメロンの代表作とも言うべき、この小説。ジェームズ・アイボリーによって、鮮やかに心に焼き付けられる映画に仕上がっています。

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 何よりキャストが秀逸。老練の味なんて物じゃない、アンソニー・ホプキンスの演技。そしてそれに絡む、ホモセクシャルの東洋人の役で真田広之が好演しています。そして、シャルロット・ゲインズブール。アンニュイという言葉は、彼女のためにあるのではないかというくらい、徹底的にフランス的な女優です。ジェーンエアなどで、薄幸の美少女という役柄が定着していますが、彼女ももう40代。なんともいい表情で、存在感をもって、演じる演技派女優になってきています。かわいいだけじゃない。
 ジェームズ・アイボリーももう80代なんだけど、ここにきて、まあ、こういう傑作を作ってしまうわけで、これはもうすごいとしかいいようがありません。アメリカ人なのに、ハリウッド的な映画作りに、真っ向から物申す(もちろん作品で)態度は、以前から好感を持っていたが、貫き通しています。
 

 お話は、ユルス・グントという作家の伝記を書きたいという青年と、ウルグアイに住むグントの残された家族との葛藤やふれあいを描いている。その主人公がグントの遺族への説得工作をかけるのだけれど、そこにその青年と、グントの愛人との恋愛模様が絡んで、それぞれの人生の最終目的地とはどこなのか?という問いを深めていく、そんな展開になっているのだ。もちろん、アンソニー・ホプキンスが演じるグントの兄の目的地が一番切実なのだけれど、伝記を書きたい青年にとっても、最終目的地といっていい、恋愛に巻き込まれるわけです。非常に上質な恋愛映画、それも結構定石なのだけれど、クライマックスはキュンとくるように作ってあって、ほのかな思い出に浸っているような、そんな映画でした。
 でもね、なんてったって、シャルロットがいい女優になってるよね。「なまいきシャルロット」(しょうもない邦題ですが)で、わしづかみにされてから、うん十年。ずいぶんと成長した彼女を見ると、感慨無量です。

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