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「繁栄からこぼれ落ちたもうひとつのアメリカ」

 デトロイトがひどいらしい。そういう情報は今までなかなか流れてこなかったが、先日テレビでも放映されていた。この本も、ダイヤモンド社という、ビジネス書のイケイケ本なんかを出していたところで出した本だ。時代は変わってきた。

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 1980年代から、2010年代にかけてのアメリカの変貌を地方を回って丁寧にルポしている。国内の製造業が凋落して、ポパイに代表されるようなマッチョなアメリカが崩壊していく。ひとつは鉄鋼業であり、またひとつは自動車産業であり・・・、そういった産業がひとつ衰えるたびに、貧富の差が激しくなっていく。

 文章とともに、すばらしくシャープな写真が掲載されていて、アメリカの今を切り取っている。そこに映る光景は、本当にアメリカなのか? ちょっと前のラテンアメリカや東南アジアのような貧困が、そこには存在している。そして、そう、まるで、ケルアックの「オンザロード」の旅のような、アメリカ全体を巡る旅、貨車にもぐりこんだり、ヒッチハイクしたり・・・。そこから感じるものは、「全部やられちまってる」ということだ。

 そして、これは他人事ではないんだよね。たぶんいずれ日本もこうなるんだろう。この本の中では、地方の町おこし的なものが、それを救うような、ちょっと明るい未来画、処方箋として描かれてはいる。でも、そんなに甘くないんじゃないか? 

 アメリカは、実はもうだめだった。そういうアベノミクス推進派が最も認めたくないもの。これが、アメリカで着々と増殖してるのだ。さて日本の行く末でも考えますか? デトロイトのようにならないためにも・・・。

 

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