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映画「鉄くずひろいの物語」

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舞台は、ボスニア・ヘルツェゴビナ。そこで、鉄くずひろいで生計を立てている「ロマ」(ジプシー)の一家の物語だ。まあ、貧しい家庭なのだけれど、なぜそんな風になったかは、中盤でちらりとほのめかされるだけで、あまりテーマとしては挙げられていない。もちろん内戦のときに兵士として参戦し、その後、職業に就けない・・・と言ったところだ。

 そんな家族が、細々と生計を立てているのが、車の解体をしてその鉄くずを売っているという「仕事」だ。どうも、ボスニア・ヘルツェゴビナでも戦後、経済がそれなりに発展しているらしく、そういった廃棄物には困っていない風だ。それでも、最底辺の暮らしであることはうかがえる描写があちこちにある。

そんな中、妻の具合が悪くなる。夫は病院へ連れて行くのだが、どうも重症らしく(胎児が亡くなっていて摘出手術が必要)、手術料金も高額になるらしい。しかし、貧しさゆえ公的な保険に入れないので、自費で支払いをしなければならない。「そんな金はない」にもかかわらず・・・。お金が払えないと、手術はしないと、もう無慈悲な医者が宣告する。どうにも出来ない夫は、それでも鉄くずを拾いに行く。ここが無力感溢れる非常にやるせないシーンだ。そして思いつくのが、義理の妹の保険証を使うこと。これがうまくいき、文字通り一命を取り留める妻。そんなわずかな金も払えず、結局、故障した自分の車を解体して、鉄くず屋に売ることになる。手にしたお金は、電気代が払えず、とめられてしまったその代金と、妻の手術費用で消えてしまう。そんなことで病院へ行き来する背景には、大きな工場と煙突から出ている煙とが映し出される。その対比が物悲しい。

戦争ですさんだ心と、進行するグローバリズム。世界の隅々までこういった現象が浸透していくしかないのだ。

 

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