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「鑑定士と顔のない依頼人」オーソドックスなミステリー・・・じゃないよ

  予告編が非常にうまく作られていて、ついついのせられて観てしまいました。本編を観るとわりと展開的には、常識的で、予告がかもし出す、依頼人は何なんだろうという不気味さは消えています。途中出てくるオートマタ(自動人形?)なんじゃないかとか、そのミステリー調の展開のほうに心をそらされるのですが、実は、この映画は多重構造になっていて、この有名な鑑定人が、「ウソとは何か」と言うところで、映画的に料理されちゃってるわけなんです。

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  そう全編を覆っているのはとてつもなく大きなウソで、そこに入れ子になって、たとえば、鑑定人の人生そのものがウソと言えるんじゃないないか、であるとか、鑑定される美術品や調度品などがウソいなんじゃないかとか、そういった伏線と言うには複雑すぎる線が錯綜していきます。もちろんオークションなので、落札人と組んでちょっとしたいかさまを仕掛けたりもしてるんですが、それでウソと偽って、欲しい絵画を自分のものにしてしまっていたりします。まあ、この絵画と言うのが、有名な画家の女性の肖像画ばかりという感じで、ちょっとこの人、なにか特別な「性癖」があるんじゃないのぉ??と思わせてくれます。実はこれ、後半でその依頼人とのからみで伏線になってきたり、現実と空想の世界という対称として、象徴的なものになってくるのですが・・・。

 まあ、あんまりいうと完全にネタばれになってしまうのでやめますが、誰がうそつきで、誰がペテン師で、どの人生が本物で、どの人生がニセモノなのか、手に汗握ると言うか、自分に跳ね返ってくると言うか、サスペンスにしては意外に重た~~い映画でありました。

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