« ウディ・アレン 恐るべし 「ブルー・ジャスミン」 | トップページ | 下諏訪のソース味卵とじかつ丼 »

文句なく 今年度ナンバー1 「ある過去の行方」

 ブルージャスミンと2本立てで上映されていたのですが、この2本立ては強力でした。間違いなく、傑作です。

Photo_4


 この監督、前作「別離」があんまりにもよかったので、今作の公開を楽しみにしていました。期待通り。お話はサスペンス仕立てなのですが、題材はある家庭の崩壊している原因は何だ・・・と言うようなささいなもの。フランスの子連れの女性が、若い恋人と結婚しようとしている。で、そこに前の夫(イラン人でフランスになじめず故国に一時帰国している)が離婚手続きのためにやってくる。二人の子供は、その前の夫との子なのだが、このイラン人の夫になついている。若い恋人には妻がいて、自殺未遂をして、植物人間になっている。一種、死ぬのを待たれているような状態。そんな設定。よくはないでしょうが、ありがちな家庭です。

 で、このイラン人の夫はめちゃめちゃ人がいい。フランス女は自己中のヒステリックな結構ひどい女。美形なんだけど・・・。なんとなくこの家庭の崩壊にくびをつっこんだ前夫がコロンボ刑事よろしく謎を解いていきます。で、この謎「なぜ自殺したのか?」「誰のせいなのか?」を中心に物語が進んでいくようになっているわけなのだけれど、その謎解きはメインのテーマと言うわけでなく、それぞれの心理や、お互いのエゴ、自己保身のようなもの、そういったどろどろしたものが隠しテーマになっていて、それぞれのエピソードが伏線のように仕込まれていく構成が見事です。脚本もこの監督。すごいとしか言い様がない。

 脚本のあやに、それなりに絡んでくる象徴的なシーン。たとえばドンドン泥沼になっていくシーンでは土砂降りの雨だったり、車のワイパーが長まわしで映っている後ろでの会話・・・過去は消されていくのか?それともワイパーで剥き出しにされるのか?みたいな・・・。

 家の壁の模様替えでペンキを塗っていくのは、過去に上塗りしてるだけなのか・・・。

 

 若い恋人が前夫に似ているから・・・・。若い恋人は恋人で、妻の代わりとして心を埋めているのか?そんなシーンが目白押しで、一時も目が話せません。

 

  もう一度書きたいのは、間違いなく傑作と言うことです。

|
|

« ウディ・アレン 恐るべし 「ブルー・ジャスミン」 | トップページ | 下諏訪のソース味卵とじかつ丼 »

映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/397928/56749289

この記事へのトラックバック一覧です: 文句なく 今年度ナンバー1 「ある過去の行方」:

« ウディ・アレン 恐るべし 「ブルー・ジャスミン」 | トップページ | 下諏訪のソース味卵とじかつ丼 »