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映画「シュトルム・ウント・ドランクッ」 ソフトファシズムの時代に

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 というわけで、ドイツ語の題名がついた、疾風怒濤と言う意味の映画です。出ている役者がアングラっぽい劇団の役者であり、内容も大杉栄だとかアナーキスト群像と言うような前触れもあったので、まあ、マニアックな自己満足的な映画を想像して、それでも興味ある対象だったので、見に行ったわけです。で、どうだったかと言うと・・・よかった、それも非常にがつく「よかった!!」です。

 テーマが権力と戦うアナーキストたちという非常にとがったものであるのだけれど、それがことごとく失敗し、逮捕されたり、踏み込まれたりして組織は壊滅すると言う(これ史実らしい)トホホなアナーキスト運動の全容と言った感じで緊迫したと言うより、なんだかほのぼのとした印象さえ覚えるようなそんなストーリー。で、それを未来の現在から回想している老人が、大杉栄と一緒に殺された親戚の子どもという設定、そこに出てくる謎の女性が過去と現在を行き来するこの事件に関する語り部と言うか部外者的な目撃者のような役割を果たしている。それが絡むことによって、コノ手の映画に難解さを漂わせることに成功しているんです。ストーリーがめちゃくちゃでいかにも難解っていうような押し付け難解映画とは、一線を画す、ストーリーは平易でも難解っぽいという、「面白い映画」の要素に、もう一つエロスに弱い人間みたいな描き方もしていて非常に面白い映画、よく出来た映画になってるわけです。今年一番といってもいいかなぁ。(このあと、評判高い、かつ原作もよかった「リスボン~」が控えていますが・・・)


 また、大杉栄役の俳優がとってもよくて、出番はそんなにないのだけれど、無頼漢でありながら紳士的なアナーキスト像をきっちり作っていて、「あこがれ」は壊されませんでした。


 だけどねえ・・・先着50名にプレゼントされる絵葉書が、封切り3日目にもらえるという「入りの悪さ」って何なんだろうって思うかなぁ・・・
 いい映画なんだけど、たぶんDVDもでないんだろうなぁ・・・。

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